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「錦屋 小倉汐羊羹」グルメライター・猫田しげるさん

一口切って味わってみると、えも言えぬ上品な甘さ! そして、なめらかな口溶け。

羊羹に対して言うのはおかしいかもしれませんが、これほどキレのある羊羹は食べたことがありません。

食べているうちにこの羊羹、ワインや日本酒にも合うに違いない! とひらめきました。

(本文より)

 

 

グルメライターの猫田さんに「山形の極み 錦屋 小倉汐羊羹」をご試食いただきました。山形の老舗菓子店の羊羹。どんなこだわりがあって、どんな味わいなのでしょうか・期待が高まりますね。

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なんと! 1本5000円の羊羹ですって!?
……と最初からすみません。興奮してしまいました。

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届いたのは木箱に入った羊羹。その名も「山形の極み 錦屋 小倉汐羊羹」です。箱を開けると金の紙に包まれた羊羹が鎮座しています。これはもうただごとではない気配が漂っています。

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持ってみると、ずっしりと重いです。700gだそうです。こんなに重量のある羊羹を持ったのは生まれて初めてかもしれません。

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これを作る「銘菓の錦屋」は、山形県東置賜郡川西町にある老舗菓子店で、創業は寛政2年(1790年)。230年以上菓子作り一筋に歴史を紡いできたお店です。看板商品は羊羹で、昭和27年、昭和天皇の山形巡幸の折に献上したという「献上羊羹」の名で知られています。地元の方によると、お店には羊羹を買うための長蛇の列ができることもあるとか!

そんな貴重な羊羹、こんな私めがいただいてしまって良いのでしょうか。と言いつつ、早速ご開帳します。

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すごい透明感ですね! この羊羹が「上質な小豆」だけで作られたことを表すような、混じりっけのない色です。この羊羹の海に沈んでいきそうな、深みのある色です。

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切ってみると、大粒の小豆が散りばめられています。この断面だけでも美しいですね。これぞ「断面萌え」ではありませんか。
と、つまらない冗談を言っていないで、食べることにしましょう。定番ですが緑茶と一緒にいただいてみます。

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一口切って味わってみると、えも言えぬ上品な甘さ! そして、なめらかな口溶け。羊羹に対して言うのはおかしいかもしれませんが、これほどキレのある羊羹は食べたことがありません。

それもそのはず、その製法がまたすごいのです。
餡は特選の北海道産小豆を使用。小豆の皮を剥いて丁寧にアク抜きしながら炊き上げた「皮剥き餡」が要です。そこに、純度の高い「白双糖」を合わせ、長野県諏訪の高級寒天「白牡丹」を山形の自然水で溶いて練り上げる。

最後に山形・百目鬼温泉の塩をほんのりきかせ、味をキリッと締めるのだそう。
ちなみに「百目鬼」は「どめき」と読み、この温泉の泉質は、高濃度のナトリウム塩化物泉。その特徴を活かして作られた塩が「百目鬼温泉の塩」と呼ばれ、まろやかな甘さが美味しい塩として評判です。

しかし、小豆の一粒一粒、皮を剥くとは何という気の遠くなるような手間でしょう。だからこそ雑味のない、澄んだ甘さがいつまでも軽やかな余韻を生むんですね。またこの塩、本当に良い仕事しています。

個人的に、この羊羹はコーヒーとの相性がすごく良いと思いました。コーヒー豆と小豆が豆同士なので相性が良いのでは? というのは短絡的ですが、焙煎されたコーヒーの香りと、じっくり旨味を引き出された小豆が相乗効果でさらにコクが深まる気がします。

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塩昆布でさらに味を締めるのがオツです。塩昆布と羊羹の組み合わせを考えた人って天才ですねえ。

食べているうちにこの羊羹、ワインや日本酒にも合うに違いない! とひらめきました。すぐにお酒を飲む口実を作ろうとする私ですが、貴重な羊羹は少しずつ味わい、また別の日の夜に赤ワインとともに堪能することにします。

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全国から選りすぐりの素材を、山形の天然水と塩を用いて練り上げたこちらの羊羹、コーヒーだけでなく、なんと日本酒やワインにも合うかも…と猫田さん。皆さんも試してみてはいかがでしょうか。味はもちろん、見た目からも素晴らしさが伝わるこの逸品、ご贈答やお土産にもおすすめです。

 

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猫田しげる

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食関係の編集ライター。タウン誌、グルメ情報誌、レシピ本、新聞の地域情報版などの媒体で15年以上取材執筆。美味しいものからちょっと変わったものまで、食に関するあらゆることを愛し、日々発信中。